退職のご挨拶【動物看護師 関口 ひかる】2018年4月入社、2021年1月退職
お世話になっております、
アンドレのフードファイターこと
動物看護師の関口 ひかるです。
食べることが大好きで、
お菓子をガサガサと開ける音への反応速度は
院内犬のなめこより速いと定評があります。
実はこれが初コラムになるのですが、
この度、約3年間お世話になった
アンドレ動物病院を
2020年1月末をもって
退職させていただくことになりました。
そこで、今更ではありますが自己紹介も兼ねて
現在に至るまでの経緯と
今後についてまとめたい思います。
題して、
《関口ひかるヒストリー》!
ではどうぞ。
【幼少期】
ひとりっ子だった私は、同居の4匹の先輩猫たちの
お尻を追いかけ回すのが日課でした。
後にうち1匹のタマという名の雄猫が
私の兄貴分兼しつけ係になります。
当時の私は、猫の尻尾に憧れて 祖母の毛皮を
自分のズボンにくくって
家中を走り回ってみたり、
水を舌ですくって飲もうとしてみたり、
こたつの中で丸くなってみたり…
とにかく猫たちの真似っ子遊びが大好きでした。
【小学低学年】
猫たちのご飯や身の回りの世話を
積極的にするようになりました。
この頃くらいから、私の地位が
タマ兄貴の「舎弟」から
「相棒」に格上げされます。
ある日、私が悪いことをして祖父に叱られた時のことです。
泣きじゃくってグシャグシャの顔を上げると、
そこにはタマ兄貴のたくましい背中がありました。
驚いたことに、
タマは私と祖父の間に割って入り、
勇敢にも私を守ろうとしてくれたのです。
私たちは何をするにもいつも一緒で、
互いに強い絆で結ばれていました。
【小学校4年生】
大切な相棒タマが腎不全を患い、
「てんかん」のような症状がみられるようになりました。
毎日毎日一生懸命に治療と介護をするも
20歳で永眠。
「物心がついた頃から私のお守りをしてくれたタマに、私は果たしてなにか孝行ができただろうか」
子供ながらにそんなことを思い、
自分の不甲斐なさ、無力さを痛感しました。
そこで
「自分の成長を見守り、いつも側で寄り添ってくれた相棒へ何か恩返しがしたい!自分のように不甲斐ない思いをする飼い主さんを1人でも救いたい!」
と思い、これを機に自ら動物医療の道へ進むことを決心しました。
【高校生】
動物好きの私は
「立派な庭園があり、そこにはたぬきやリスなどの可愛らしい動物がたくさん集まる高校がある」
というデマ情報を信じ、家の近所だから
という理由もあり某女子校へ入学。
ちなみに入学してから
卒業までの間で目撃したのは
後にも先にも校庭に迷い込んだ
野良猫1匹のみでした。
(本当は動物たちを眺めながら優雅に庭園でお弁当を食べるのが夢でした。…残念。)
高校2年生になる頃、将来の職業というものを
真剣に考えたとき、頭によぎったのは
やはり小学4年生の時のあの記憶でした。
また幼い頃から動物が大好きだったことからも
動物看護師という職業に強く惹かれました。
さてそうと決まれば即行動!と、
すぐさまペンとメモを片手に、積極的に
学校説明会やオープンキャンパスに参加しました。
【専門学生】
私が入学した動物看護学科では
犬猫以外にもウサギやモルモット、
モモンガなどのエキゾチックアニマルや
その他ヘビやトカゲなどの
爬虫類も多く扱っていました。
特に爬虫類が好きだった私は
日々の授業はもちろん、動物たちと
触れ合うことが楽しくて楽しくて、
任意制だった朝の飼育管理にも
毎日参加していました。
また、アンドレ動物病院の存在は
担任の先生を通じて知りました。
犬猫はもちろん、エキゾチックアニマルの診療も
多く行っていることに惹かれ、
これまた すぐさま履歴書片手に実習へ。
その後、実習を機にちゃっかりアルバイトとして
アンドレの一員となり、現在に至ります。
今では院長、副院長をはじめ
素晴らしい先輩方と可愛い後輩たち、
そして大好きな動物たちに囲まれて
充実した日々を過ごしております。
アンドレ動物病院で過ごした3年間で
私は動物や医療の知識はもちろんのこと、
人としても大きく成長させていただいたと実感しております。
思い返せば、専門学校で動物看護師を目指し
一生懸命に勉強してきた私ですが、
実際に現場に出てみると 自分の知識の乏しさや
未熟さに肩を落とすことも少なくありませんでした。
そんなとき私を支えてくれたのは
いつも飼い主さんたちの存在でした。
ある日、電話対応をしているときに
ふと飼い主さんからいただいた一言が
今でも私の心の支えなっています。
「いつも優しく丁寧に対応をしてくれるから、関口さんがいると安心できるのよ。ありがとう。」
自分が積み重ねてきたことは
決して間違いではなかったのだとわかり、
ホッとしたのと同時に、
嬉しさで思わず目頭が熱くなってしまったのを
昨日のことのように鮮明に覚えています。
自分が飼い主さんを支えるつもりが
いつのまにか、飼い主さんの何気ないお言葉や
笑顔にに支えられていたのです。
私は今後、生まれ育った栃木県を
離れることになりますが、
アンドレ動物病院で学んだことを生かし、
新たな地でも動物看護師として
頑張っていきたいと考えています。
今後の目標はズバリ、
「目指せスーパー動物看護師!」
動物たちが出す小さなサインを敏感に感じ取り、
飼い主さんの心に寄り添い、院内スタッフにも
しっかり気配りができる…そんな看護師になりたいです。
最後に今まで私と関わってくださった
全ての方々へ、感謝の気持ちを伝えたいです。
「好きなことをやりなさい」
と、幼い頃から私が興味を持ったことや、
やりたいということに対して決して否定をせず、
学びたいことを当たり前に学べる環境を整えてくれた家族。
日々の授業や飼育管理を通して
動物看護はもちろん、それぞれの動物が持つ
特性や、その愛らしさを教えてくださった
専門学校の先生。
私の心の支えになり、動物看護師としての
自信と誇りを与えてくださった飼い主様。
右も左もわからなかった私の手本となり、
いつも優しく導いてくださった先輩方、
喜怒哀楽を共にし、時にはそっと
フォローをしてくれた同期、
頼りない私についてきてくれた可愛い後輩たち、
医療に携わる者としての考え方を教えてくださった院長、副院長。
本当にありがとうございました。
まだまだ未熟者ではありますが
この気持ちを決して忘れず
日々精進してまいります。